インプラントオーバーデンチャーとはインプラントを支台として入れ歯を安定させる治療です。
総入れ歯でも部分入れ歯でも治療可能ですが、総入れ歯に使われることが多いです。
入れ歯を固定するアタッチメントには「ロケーター」や「磁性アタッチメント」など様々な種類があります。
入れ歯は噛む力によって必要以上に大きく沈み込みます。この入れ歯の沈み込みによって痛みを感じます。また、噛むときにバネに力がかかり、バネをかけている歯が抜けてしまうこともあります。
インプラントがあることで沈み込みが起きず、痛みも感じません。あごの骨に固定されたインプラントがしっかりと入れ歯を支えているので安定して噛むことができます。
1. あごの骨に2本〜4本のインプラントを埋入します。このインプラントで入れ歯を支えます。
2. 埋入したインプラントにアタッチメントを取り付けます。磁性アタッチメントの場合は磁石がくっつくキーパーを装着します。
3. 入れ歯側には留め具を埋め込み、内側にはナイロンやゴムでできたキャップに取り付けます。磁性アタッチメントの場合は入れ歯側に磁石を取り付けます。
4. 入れ歯を載せるとパチッと固定されます。キャップの摩擦力によって入れ歯がしっかりと安定します。
ロケーターによって入れ歯がしっかりと固定され、安定しますのでガタつきません。入れ歯では食べにくいものもオーバーデンチャーなら入れ歯がずれたりすることなく食べられます。
インプラントオーバーデンチャーは安定性が高く、噛む力が強いため、硬いものもしっかり噛むことができます。
入れ歯を装着した時の吐き気の原因となる上あごの入れ歯の真ん中の部分(口蓋)です。
オーバーデンチャーではこの中央部分をくり抜けるため、違和感が大幅に抑えられてえずきにくくなります。
▲ 実際の入れ歯を裏側から見た様子
部分入れ歯のバネが見えることにお悩みの方も多いと思います。インプラントオーバーデンチャーはロケーターなどで固定されていますのでバネが必要なく、審美性が高いです。
骨の吸収がひどく総入れ歯が難しいケースでもインプラントオーバーデンチャーなら治療が可能です。
しっかりと固定されますが、取り外しは簡単で着脱しやすいです。取り外しての清掃もしやすいので入れ歯を清潔に保つことが出来ます。
失っている歯が多い場合、インプラントの埋入が必要な本数は多くなってしまいます。オールオン4でも最低4本は埋入が必要ですが、オーバーデンチャーの場合は最低2本で固定ができます。
多くの歯を欠損している場合、治療期間がかかりますが、インプラントオーバーデンチャーは治療期間が短いです。
また、現在お使いの入れ歯を使用する場合も治療期間がより短縮できます。
埋め込むインプラントの本数が少ないため、通常のインプラント治療やオールオン4治療と比較すると費用が抑えらえれます。
インプラントの本数は少ないですが手術が必要ですので、外科手術をどうしても受けたくないという方には治療が難しいです。
当院では痛みを軽減する静脈内鎮静法なども行っていますので、手術に抵抗を感じる方もぜひご相談ください。
また、重度の心臓病や糖尿病などの持病をお持ちの方はインプラント手術ができない場合があります。
インプラントオーバーデンチャーは噛む力がしっかり出ますが、全てインプラントで治療した場合と比べると少し噛む力は劣ります。
しかし、通常の入れ歯に比べると格段の差がありますので、噛めないことでお困りの方は十分ご満足いただけると思います。
安定感もあり、しっかり噛めるオーバーデンチャーですが、入れ歯自体が嫌だという方もいらっしゃると思います。
また、取り外してのお手入れするのが手間がかかって面倒だと感じる方にもあまりおすすめできません。
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